
日常からずっと感じていることは、緑内障の患者様の数が意外と多いことです。
これまで25年間多数の病院やクリニックに勤務してきましたが、どこの施設でも一定数の緑内障の方が定期的に来院されていることからも伺えます。緑内障の予備軍(緑内障性の視神経障害はあるが視野の異常がないタイプ:前視野緑内障)を含めると相当な数の方がいらっしゃいます。
緑内障は10歳代から発症することがあり、40歳を過ぎるとその頻度が徐々に増えて、加齢と共にリスクファクターが増加するため老若男女で発症します。
緑内障とは、眼圧が上がることで眼の奥にある視神経を圧迫して視神経障害を起こし視野が欠ける病気です。
遺伝・強度近視・先天性・外傷・手術後・ステロイド長期投与・アトピー合併・ぶどう膜炎合併、などのリスクファクターが多数あります。
失明原因第1位を長年維持している疾患であるため、緑内障=失明、と考えて過度に心配になってしまわれる方がいらっしゃいますが、人の目はそんなに簡単には失明はしません。
ただ、重度の緑内障の方は進行が早いため全員がそうとは言えませんが・・・。
逆に緑内障初期の場合は、全くというほど自覚症状がないので、知らないうちに緑内障が発症していたり進行していたりすることがあります。また、遺伝の要因も大きいのが緑内障の特徴です。
最近では、お子様も大人の方も近視であることが非常に多く、特に-6.00D以上の強度近視では緑内障の発症が多くなります。
コンタクトレンズ購入の目的でご来院された方は何も自覚症状がないですが、眼底をよく診てみると、視神経乳頭の陥凹が拡大しているパターンがよくあります。緑内障の疑いとして、視野検査・眼底検査・眼底三次元画像解析検査(OCT)を行い、緑内障かどうか、又は緑内障の予備軍であるかどうかを確認することがあります。
当院でもコンタクトレンズ処方だけを目的にご来院された方で、緑内障が疑わしいのでその場で検査をしたら緑内障であることが初めてわかった、ということがこれまでにも何度かありました。
時には緑内障が中期くらいまで既に進行している症例でも、自覚症状がなくて他の目的で受診されて、疑わしいので検査をしたら緑内障が初めてみつかった、というケースもあります。
会社や市の検診では、「視神経乳頭陥凹拡大」「緑内障性視神経乳頭」「網膜神経線維束欠損」などの用語で指摘されます。これは眼底所見を表していますが、緑内障の疑いがあるので検査をした方が良いですよ、というメッセージです。
緑内障を発見するとても重要な機会なので、お忙しいとは思いますが、放置せずにお時間のあるときに緑内障の精密検査を受けて頂くことをお勧めします。
流山おおたかの森は、30~40歳代のファミリー層の方が多く、同時に近視の方が圧倒的に多いと感じます。近視の方のお子様方が現在、当院で近視進行抑制治療を受けて頂いている方も多くいらっしゃいます。
お母様・お父様が近視の場合は、既にある近視を治すことはできませんが、緑内障かどうかを調べて必要に応じて治療を始めることはできます。
今後のお子様の育児をしなければいけない重要な任務があるので、特に強度近視(-6.00D以上)の方は、ご自身に対して「緑内障は大丈夫かしら?」と気に留めて頂けることがとても重要に感じます。また、遺伝素因も多いのでお身内の中に緑内障の方がいらっしゃる方は、自覚症状がなくてもお時間のあるときに緑内障の検査を受けて頂くことをお勧めしています。
強度近視は、緑内障だけなく、近視性黄斑症、網膜剥離(網膜裂孔を含む)、白内障を併発することが多いとされています。お子様の受診と一緒に又は別日に視野検査・散瞳下眼底検査を受けて頂くことも可能です。散瞳という瞳を開いて精密に眼底検査を行うと、お帰りの時に見えにくくなるため、お車の運転ではない方法でご来院をお願いします。
お電話で「緑内障の検査を希望、視野検査の予約尾を希望」とお伝えくださるとスムーズにご案内できます。
