12月もあと僅かになりだいぶ寒くなってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか。
流山おおたかの森は特に小さなお子様が多い地域で、小学校の1年生のクラスが11組まであると聞きびっくりしました。
名札の色が10色しかないので、仕方なく2クラスが同じ色になる?!とも伺っています。
このように児童の数が全国上位にいる流山市ですが、その分、斜視や弱視のお子様が多くなるのは必然的です。斜位(両目で見ているときは問題がなく、片目を隠すと目の位置がズレる)も含めると相当な数になります。
当院にも、3歳児検診で斜視・弱視の疑いを指摘されて受診してくださるお子様が増えてきました。
「黒目の位置がおかしい」「顔を斜めにして見ている」「片目をつぶることがある」「まぶしがる」「テレビに近づいて見ようとする」など、普段の生活の中で異常を感じて、3歳児検診前にご両親が当院にお子様を連れて来てくださることがあります。
通常は3歳未満では視力検査はまだできないので、手持ちのポータブル式の器械で屈折や眼位を測定して異常値がでるかどうかを確認します。近視・遠視・乱視の屈折の値がかなりの異常値である場合は、視力検査ができなくても散瞳剤(一時的な調節麻痺)の点眼をして約1~1.5時間かけて精密検査をして、早期から眼鏡をかけて弱視治療を行うことがあります。
殆どの場合は3歳になってからの検査・治療で間に合う事が多いので焦り過ぎる必要はありません。
3歳で73%、3歳6か月で95%のお子様が視力の検査が可能になります。
ただ、小さなお子様は人見知りで検査に協力的ではないことがあり、また、検査に慣れる時間を要することもあります。検査がうまくできなさそうな様子でしたら、少し早めからの受診で少しずつ検査を始める方が、お子様にとっても負担がなくて良いと思います。
一方、瞳孔が白く濁っている先天白内障・黒目がみえないくらいに内側に入ってしまうような先天性内斜視・片目の瞼がかなり下がっていて瞳孔を覆うくらいの先天性眼瞼下垂・黒目がキラっと光る白色瞳孔から発見される網膜芽細胞腫などは早期からの外科的治療が必要です。
特に、網膜芽細胞腫は17,000人に1人の確率で発症する稀な疾患ですが、命に関わるため早期の手術が必要で緊急性があります。
私はこれまで上記の疾患を含む様々な症例を経験してきまして、専門の施設にご紹介して参りました。
ちょっとおかしいな、と思われたら、ご相談として是非ご来院ください。通常の保険診療で行うことができます。
流山市の3歳児検診はご自宅で視力検査をして頂くことになっていて、あやふやな結果になりがちです。ご自宅での視力検査がうまくできなかった場合はその場でスルーしてしまわず、小児の専門の技師である視能訓練士による本格的な検査を受けて頂くことをお勧めしております。
当院には斜視・弱視をはじめとする小児眼科の疾患に関して経験豊富な視能訓練士が2名常駐しておりまして、視力検査だけでなく、眼位(黒目の位置のズレの有無)・立体視(2つの目で1つの物を見る時に立体的に見える機能)の検査も同時に行っております。
弱視は矯正視力で1.0出ない状態をいい、散瞳剤使用下にて屈折を正確に確認し、お子様の屈折に合わせた眼鏡をかけさせて、より見える状態を作ってあげることが弱視の治療になります。眼鏡を普段からかけて常用することで視力と立体視を育てていきます。
視力は8歳頃までに、立体視は10歳頃までに育て上げて完成させる必要があります。
それ以降は育てることができず、大人になって眼鏡やコンタクトレンズを装用しても矯正視力が1.0でないままずっと過ごすことになってしまいます。このことをご存知でない方が意外と多いというのが現状です。
3歳児検診や就学前検診で異常なしで通ってきてしまい、小学校に入学してから学校検診で視力低下を指摘されて、初めて精密検査を受けて弱視と診断されるパターンが時々あります。6歳であればまだ間に合いますが急がないと時間がない・・・となってしまいます。
3歳~5歳は視力を育てるベストな時期なので、やはり3歳児検診の時期に弱視かどうかのスクリーニングをすることが非常に重要なタイミングになっています。
折角の絶好の時期を逃さないように普段からご留意頂けると幸いです。
今年もあと5日で終わってしまいますが、皆様、良いお年をお過ごしくださいませ。
来年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
